黒と白の羽
「キレイ・・・」


リールが呟く。




「リール姫。出番ですよ」




リール姫の手を鈴羅がひく。


リールは何の事?と首を傾げている。



「リール姫。2人のお兄様とお父様、お母様を連れてきてください」


鈴羅がそう言うと、リークとリクア、国王とリールに似た女性が前に出て来た。



「ありがとう。さぁ・・・水虎!!始めてくれ!」



水虎に叫ぶと、水虎は大きく吠えた。


長く・・・大きく。



すると、空が少し曇っていたのに、青空が覗いた。


「紅龍!」


紅龍に叫ぶと、空の上まで上がって行った、後ろから水虎もついて行く。


「水月・・・第2開放!〈香律の翡翠〉!」


右手に握られていた水月を地面に刺した。



鈴羅の肩に白い鳥が1匹乗る。



「リール姫・・・祝福おめでとうございます」



鈴羅は鳥を空へと放ち、髪の毛を解いた。




長い黒髪があらわになる。




その仕草、容姿に誰もが息を呑んだ。



――・・・女・・・



女だと、誰もが分かった事だった。
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