訳あり無表情少女と一途な幼馴染
姉さんは学校まで車移動
俺のバイクでって最初思ったけど、変な噂が立つと面倒って事で却下
でも、少しでも姉さんと一緒にいたい
だから、姉さんと車で学校に行く事にした
車に乗ってから、姉さんはずっと目を瞑って俯いてる
寝てるのか

「姉さん」
「…」
「? 姉さん?」
「…」
「紫音、栞は今《テレパシー(精神感応)》で恐らく楼に連絡してる。
話し掛けても答えれねぇよ」
「テレパシーって…なんで楼さんに? 和士さんは見ただけで分かんの?」
「使ってるのを今まで沢山見てきた。なんで楼にかは、…今に分かる」

俯いてた姉さんがゆっくりと顔を上げて

「和士、今日会いに行く」
「分かった」
「会いに行くって、まさか…」

姉さんは俺に視線を向け

「桜井組 組長 桜井 楼」
「!?」
「夜、空いてるって」
「い…今、楼さんと話してたの?」
「うん。だから、今日は倉庫に行かないでね」
「分かった」

学校に到着すれば、姉弟じゃない…白狐の幹部と姫
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