キミの溺愛は甘すぎる。




「えっと、落ち着いて。
大丈夫だから」

「落ち着いてるよ、大丈夫。
ここって確か昼休みは人、あまり通らないよね」

「な、何言って…」
「まあ別にバレてもいいんだけどね」


クスッと、一度小さく笑ったかと思えば。

先ほどキスされた場所とまったく同じ位置に口づけされて。


ほら、やっぱり。
優翔のことだからこうなるとわかっていたけれど。

それで終わるはずがなく、伝うようにして今度は唇すらも奪われてしまう。


これはダメなやつだ。
だってここは学校である。

いくら人通りが少ないとはいえ、きっと何人かは通るはずで───


「…んっ」

バカだ自分。
甘い甘いそのキスに、飲み込まれてしまいそうになる。

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