キミの溺愛は甘すぎる。




「今日もかわいい鈴華の寝顔が見れたから大満足だな」

「……っ、早く消えて!」
「二度寝したらダメだよ?もししたら服、脱がすからね」




最後の最後まで変態発言をした彼は、ようやく部屋から出て行ってくれた。

そのためようやく一息つく。



本当に優翔はやり手である。
自分のペースに持っていくのが上手い。

その上完璧な性格なのだから、文句のつけようがない。



「あー……もう、なんなの」

胸が苦しい。



素直になれず、さらに勇気が出ない私はずっとこの曖昧な関係を彼と続けてきた。



これが幼なじみといえばそうかもしれないけれど、その言葉で片付けられるのも複雑で。

優翔が私のことをどう思っているのかもわからないため、余計に前に進めないのである。



きっと優翔は単なる暇つぶしで私と絡んでいるに違いない。

だっていつもあの余裕だ。
好きとか絶対ありえないだろう。

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