すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
〈智大side〉

時が経つにつれ、どうしたら藍里の方から好意を持ってもらえるようになるかを考えるようになった。

頭が良い奴がモテるようになれば頑張って勉強したし、スポーツが出来る奴がモテるようになれば色々なスポーツをした。
おかげで周りからは人気が出たが、肝心の藍里は好きになってくれない。
それどころかビクビクしていて避けられているようだった。

藍里のその態度は長年の自分の態度のせいだとは自覚しているが、それでもやはり納得は出来なかった。
素直になれない性格も健在で、藍里にだけは素っ気ない態度をとってしまうし、藍里を前にしたらあまりの可愛さにみっともなく破顔してしまいそうになる顔を引き締めるために無表情になってしまう。

元々体も小さく喘息持ちで、男相手に怯えるようになった藍里の態度もあって次第に虐められるようになっていた。
けれど、一番の原因は智大の態度が周りに勘違いされるようになったからなのは分かっていた。

勿論、藍里を虐めた奴が誰か分かったら毎回すぐに報復に向かった。

何でお前が仕返ししてくるんだ!?と言う表情をみんなしていたけど、藍里のことが好きすぎてあんな態度しかとれないことなんて誰も……いや、一人しか知らない。

家の鍵を奪われて心無い言葉を投げ掛けられ、次第に雨が降ってきたのにもかかわらず濡れたまま俯いて立ち尽くす藍里に胸が締め付けられるような痛みを感じてその横を全力で走った時もあった。

この気持ちを知るただ一人の人物、圭介に助けを求めるために。
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