Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
宮瀬は体を起こして話し始めた。


あたしも適当にその場に座り、頷く。


「神龍連合のトップ集団は言わずもがな神龍。

殺し屋なら知ってるだろうけど、神龍は暴走族と呼ぶには汚なすぎることをやってる族だ。

いきなり神龍を潰しにいっても勝算は低い。

だからまずは連合の2番手3番手の族を片っ端から片づける。

知っての通り琴吹組には族関係の傘下はいない。

だから俺とお前でやる。

要するにお前の初仕事だ」


初仕事という単語に、ゴクリと唾を飲み込む。


ついにナオと敵対するときが来てしまったんだ、と。


「ここ1,2週間で拠点は調べあげた。

まず潰すのは華月(かげつ)。

連合の3番手ぐらいだ。

規模も大きくない。

少し脅せば潰せるレベルだ」
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