Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
「ナオっ!返事してよ!!」


あたしの手が真っ赤に染まっていく。


黒いパーカーが、黒いスカートが、赤黒く変わっていく。


「ナオ…っ!。ねぇ…っ!!」


どれだけ叫んでも届かない。


返事がない。


「なんで無視するの…!?ナオ…!!」


倒れるナオの顔は真っ白で、冷たくて。


その目が開くことはなくて。


名前を呼んでくれることもなくて…。


「ねぇナオ…っっ」


どうしてなの…?


ナオ…っ


「ナオ…っ。どうして1人にするの…?あたしのこと守ってよ…っ。1人にしないでよ…っ」


あたしの思いは、言葉は届かない。


何を言っても、どれだけ叫んでも、伝わらない。


「もう1度だけでいい…っ。好きって言ってほしいよ…。好きって言ってほしいよ…っ」
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