Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
「そんなの友達って呼べない。

ただ妬ましかった。

でも、玲香は違った。

初めて玲香を見たときから友達になりたい、この子となら友達になれるって思った。

あたしからしたら玲香は強くて、大人で、憧れでもあった。

玲香と仲良くなれて嬉しかった。

年の差はあっても、友達になれて、プール行く約束もできて、お揃いのミサンガも買えて、ホントに嬉しかった。 

だからこそ、あたしは玲香を大事にしたい。

大切でかけがえのない唯一の友達だから。

…翔のこと、ずっと好きだった。

でも、玲香を見捨てて翔と付き合えることになっても、あたしはきっと嬉しくない。

絶対後悔する。

逆に、玲香を助けた代わりに翔と付き合える可能性がゼロになったとしても、後悔はしない。

そう思ったからあたしは翔に必死にお願いしたんだよ。

玲香を助けてって。

玲香のこと組に報告しないでって。

全部、あたしの一方通行の思いかもしれない。

それでもいい。

一方通行でもいいから、あたしは玲香が好きだよ。 

玲香が良いと言ってくれるなら、あたしは玲香とこれからも友達でいたい。

本気でそう思ってる」
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