Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
─ガチャ…


こんなタイミングでドアが1つ開いた。


その音で宮瀬はあたしから離れる。


あたしも慌てて服の乱れを直すけど、心臓が違う意味でドクドクしてるのを感じていた。


「あぁ、やっぱお取り込み中だった?」


部屋から出てきたのは、茶髪のショートカットで背の高い女。


化粧が濃くて、実際の顔はどうかわからないけど美人だ。


「何の用だよ」


宮瀬は彼女と親しいのか、若干くだけた雰囲気に変わった。


「別に?聖がこのフロアまで女連れてきたことなかったから気になっただけ」


「あっそ。こいつが例の殺し屋」


ドンッと背中を押され、1歩前へ出させられる。


「…よろしくお願いします」
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