【短】愛を語るよりも早く、その口唇を味わいたい。
一年前に入部してきた時にはショートボブだった髪も、今じゃポニーテールがさらさらと揺れるくらいに長くなって。


キミのうなじが見え隠れする度に、なんだかなぁって気分になる。

「さーきちゃん」

「なんです?望夢せんぱい」

「かわい…」


ぽんぽんと、自分よりうんと身長の低い彼女の頭を撫でると、ちょっぴりムッとした顔で、彼女はこういってくるんだ。


「あーはいはい。分かってますよー」


ってさ。

本当に、全然分かってないじゃんね?



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