クールな専務は凄腕パティシエールを陥落する
「愛菓ちゃん、ミレニアムカスタードプリン、追加の大口注文が入ったけど大丈夫?」

「はい、購入予定日はいつですか?」

「明後日」

「了解しました」

シュークリーム用のカスタードクリームを作り終えた愛菓は、手を休めて美和子に微笑んだ。

「おい、また来てるぞ」

チョコレートをテーパリングしていた優吾が、視線をチラッとパテーション越しの客席に向ける。

「ご指名だ」

そこには、このところ顔馴染みとなったスーツ姿のイケメン男性の姿があった。
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