欠けてるあなたが大好きです。
諒くんは離れるとそのままスタッフルームから出た。
わたしは荷物を持ってから諒くんについて行く。
わたしが隣に並ぶと
どちらからともなく手が繋がれる。
「どこ行くの?」
「ついてからのお楽しみ。」
「じゃあどれくらいかかる?」
「それは到着するまでの時間?お金?」
「時間。」
「歩いて5分くらいじゃねーか?
もう見えてるし。」
「え?」
周りを見ても、
高いビルなどの都会らしい建物しかなくて
皆目検討つかない。
少し歩いて諒くんが入った建物に入る。
高級そうなきらきらして見える内装の中を歩き、
エレベーターに乗る。
え、どこ行くのこれ。
不安になりながらも諒くんの手をしっかり握る。
エレベーターから降りて
彩陽さんたちと泊まったホテルの廊下のような
道を通り、シンプルな立て看板がある
賑やかな部屋の前につく。