同じ人を好きになるなんて
どうする？私
さっきまでの経度は何処へやら。岡上社長の話かたが急に砕けた。

だが私には今日が初対面。

「私は今日が初対面のはずですが……」

丁寧に否定すると岡上社長は露骨に肩を落とした。

「そうだよな〜。覚えてるわけないか……」

「え？以前にどこかであったことがあるのなら申し訳ありません」

相手は有名企業の社長さん。粗相があってはいけない。

「須藤さん、まだお時間ありますか？」

「え？……ええ」

覚えはないけど気にはなり私は岡上さんと移動した。

向かった先は3件隣のバーのような所だった。

「暗いから足下気をつけてください」

そう声をかけられ店に入ると照明はかなり暗く、壁にはアンティーク調のレンガの通路があった。

「よく来るんですか？」

「時々ですが……」

ここ数ヶ月こんなおしゃれなお店とは無縁の生活だったため緊張してしまう。

店の中は赤い天井にアンティーク調のバーカウンター

革張りのスツールはどれ一つ同じ形のものはなく、テーブル席もアンティーク調のものでイギリスのパブのようだ。

私は岡上社長に案内されエンジ色のスツールに座った
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