クールな騎士団長はママと赤ちゃんを一途に溺愛する
「バリー・アリソンの家があるからか?」

「え?」

唐突に話が変った気がして、リアナは戸惑いながらリカルドを見つめる。

「アリソン家があることは大きかったですけど……」

トリアにはミラが居るから安心出来ると、リカルドには話してあったはずだ。

なぜ今更再度確認してくるのだろう。そしてどうして彼は落胆した様子なのだろう。

「そうか」

「はい……」

「……バリー・アリソンについてだが、依然として行方が分かっていない。だが諦めずに探しているので、希望は捨てないで……」

「え? ちょっとまって下さい」

リアナは混乱して、リカルドの言葉を遮る。

「バリーは行方不明なのですか? いつから?」

今度はリカルドが戸惑いを見せる。

「トレド騎士団長が亡くなったときだが……知らなかったのか?」

「ではもう二年近く前のことなのですね……知りませんでした」

ミラもそんなことは言っていなかった。

ただ連絡がない認識だったはず。それが行方不明だったなんて知ったらどれ程衝撃を受けるだろう。

彼女の気持ちを思うと心が沈む。

< 75 / 117 >

この作品をシェア

pagetop