ロマンスの王子様
「それに何より、相手は私のことなんて好きじゃない」

好きじゃない…いや、むしろ嫌われていると言っても過言じゃないよね?

自分のことを嫌ってる相手を無理して好きになる必要なし!

せめて相手に好かれる努力はした方がいい?

そんなものは時間と労力のムダです!

「そんなことをしてる暇があるならば、アニメやゲームに時間と労力を当てるっつーの!」

ガハハと、私は豪快に笑った。

結婚したらオタク生活から足を洗わないといけないだろうかと不安に思っていたけれど、その不安はあっという間に吹き飛ばされた。

むしろ、さらに謳歌することができそうだ。

「よーし、本当に何とかなりそうな気がしてきたぞー!」

私は立ちあがると、右手で拳を作って上に突きあげた。

「この結婚生活、私の好き勝手に謳歌させていただきます!」

声を大にして宣言をした。
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