ロマンスの王子様
「俺たちは夫婦なんだ」
「そうですけど…」
「お前は俺の妻なんだから」
奥原さんはそう言うと、私の手を引っ張った。
「わわっ…!?」
気がついた時には彼の隣に並ばされていた。
「あの…手を離してもらえませんか?」
「何で?」
いや、何でと聞きますかいな…。
手を繋がれたうえに半ば強引に隣に並ばされたこの展開をどうしようって言うんだろうか?
ただでさえ端正なその顔立ちがすぐ近くにあると言うこの状況に、心臓はドキドキと鳴っている。
その鼓動が繋がれているこの手に伝わるんじゃないかと思ったら怖い。
「手を離したらどこに行くって言うんだ?」
「いや、どこにも行きませんけど…」
ブンブンと上下に手を振って離すように頼んでも、その手は離れなかった。
「そうですけど…」
「お前は俺の妻なんだから」
奥原さんはそう言うと、私の手を引っ張った。
「わわっ…!?」
気がついた時には彼の隣に並ばされていた。
「あの…手を離してもらえませんか?」
「何で?」
いや、何でと聞きますかいな…。
手を繋がれたうえに半ば強引に隣に並ばされたこの展開をどうしようって言うんだろうか?
ただでさえ端正なその顔立ちがすぐ近くにあると言うこの状況に、心臓はドキドキと鳴っている。
その鼓動が繋がれているこの手に伝わるんじゃないかと思ったら怖い。
「手を離したらどこに行くって言うんだ?」
「いや、どこにも行きませんけど…」
ブンブンと上下に手を振って離すように頼んでも、その手は離れなかった。