エリート外科医といいなり婚前同居
「ああ、お願いしようかな。ところでさ、今日は千波さんにプレゼントがあるんだ」
プレゼント? 私に……?
思わず顔を上げ、キッチンを出て行った彼の背中を目で追うと、バッグとともにソファに置いてあったショップの紙袋を手にして、再びキッチンに入ってきた。
「はいこれ。趣味が合えばいいんだけど」
「あ、ありがとうございます。でも、どうしてプレゼントなんて……」
「いいから開けてみて」
気になることはいろいろあるけれど、暁さんに優しくうながされ、袋の口を開いてみる。中には、透明のセロハンで包装されている服のようなものがあった。
「可愛い……。もしかして、エプロンですか?」
包装を剥がしながら、なんとなくそれがわかった。
全体を広げてみると、ピンクを基調とした小花柄のエプロンで、ポケットには同じくピンク色のリボンがデザインされている。
フレアータイプの裾もガーリーな印象で、女子ならば誰でもキュンとしてしまいそうな可愛さだ。男性である暁さんが選んだというのが信じられないくらい。
「つけてみてよ、絶対千波さんに似合うと思うから」
「は、はい……」