大嫌い、だから恋人になる
私は本当に体調が悪く見えたみたいで、みんな心配してくれた。

あんまり人と話したくなかったから、ちょうど良かった。

最後には先生も心配してくれて、結局私は午後の授業、早引きして帰ることになった。

みんながまだ授業中なのに、一人で帰るのは変な気分だった。

雨が少しポツポツ降っては止んだ。

でも家に着くまでは本降りにならなそう。

家の前に誰か立っていた。傘をさしてるから、顔は良くわからない。家に誰もいないのか、その人は入ろうとしない。それで何度も私の家の中をうかがってる。

なんか気持ち悪い人だな、と思った。
 
でも私も早く家の中に入りたかったから、その人を避けて入ろうとした。

「おいおい、冷たいな。せっかく会いに来たのに」

声を聞いて血の気が引いてくのがわかった。

「白崎君、なんでこんな所にいるの?」

自分で自分の声が震えてるのがわかった。

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