大嫌い、だから恋人になる
「そうなの?私は大丈夫。何の話なの?」

「ちーちゃん、前にちょっと話したよね。スゴい美人の生徒会長さん」

「うん。でもそれがどうしたの?わざわざ生徒会長の話をしに来たの?」

「ちひろは見たこと無いんだよね?」

「うん。噂で聞いただけ」

「私は中学生の時、学校説明会で見たことあるの。本当に美人。女の私でもドキッとした位」

話がますますわからない。何で二人はこんな話してるんだろう?

「その美人さんがどうしたの?凜ちゃん」

「三ヶ月、留学してるって言ったでしょ」

「うん。それも噂で聞いた。それで?」

「それがね、急遽予定変更で帰って来たの。留学先から。今日。ちひろが帰った後、学校に顔出して」

「そっか。ええと、ごめん。それって私に何か関係あるの?私、生徒会長なんて全然知らないよ」

「ちひろには直接関係無い」

「でもね、ちーちゃん、ちーちゃんには関係無くても、秋山君には関係あるの」

「秋山君に?」

「そう」

なっちゃんは少し言い辛そうに

「でね、その二人、付き合ってるんじゃないかって」
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