大嫌い、だから恋人になる
向こうへ行く準備は春香さんが手伝ってくれた。

「これは向こうで買えるから要らないと思うわ。それよりこの服は持ってた方が良いわね」

春香さんはテキパキと荷物をまとめる。俺は殆ど見てるだけだった。春香さんは、春香さん好みの物で、俺の荷物をまとめる。

結局、俺は春香さんによって、春香さんの理想の男性に作り上げられてく。それで良い。春香さんはセンスもあるし、俺もその方が楽だ。
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