大嫌い、だから恋人になる
結局、バスケの試合は私たちのチームがびりだった。しかも一度も勝てないまま。

私は一本もシュート決めてない。

あんなにゴールが高いのが悪いんだ。

女子には無理。

なっちゃんはいっぱい決めてたけど。

ビリの罰として、私たちのチームは、片付けを先生から命じられた。

他のチームメイトは、別の仕事任されたから、ボールを片付けるのは私の仕事。

「大丈夫、ちひろ。私が手伝うから」

「ありがとう。凜ちゃん」

「私もだよ」

「なっちゃんもありがとう。なっちゃん凄いね。いっぱいゴールして。今度、私にもやり方、教えて」

「良いよ。今度、特訓ね」

「特訓はちょっと」

「大丈夫、簡単だから」
< 8 / 319 >

この作品をシェア

pagetop