拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
部屋に通されるとテラスから広がる景色を眺め、深呼吸をした

「先に風呂に入ろう、家族でな」二っと口角を上げ奏さんが言う

「・・・・///」

蓮はお風呂が好きみたいで、ぽ~とした顔つきでお湯に浸かる

でも、長くは浸かれないので、そそくさと露天風呂からあがるように

なってしまった。

お風呂から上がって、浴衣に着替えると料理が運ばれてきた

料理は海の幸、山の幸が色彩鮮やかに器に飾られて、一つ一つが絵画の

ように美しかった。

伊勢海老や鯛のおつくりもガラスの器に盛られ涼し気だ

蓮には先におっぱいをあげたので、満足げに転がって遊んでいる

キンと冷えた大吟醸酒を切子の片口から冷えた藍色の切子のお猪口についだ

「小春も少し飲むか」

「じゃあ、折角なので一口だけ頂きますね。」

赤い切子のお猪口についでもらう。

「いつもありがとう、乾杯」

「私こそ、ありがとうございます。乾杯」

お猪口に口をつけると、フルーティーで果実や花のような香りがして

飲みやすい。

「こんなに美味しいお酒初めて飲みました。とっても爽やかですね」

「あぁ、これは冷やに合う酒なんだ。授乳がなくなったら、また、ゆっくり

 一緒に飲もうな」

「はい、楽しみにしてますね」

そうして、美味しそうに並ぶ料理をお腹いっぱい食べた


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