拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
第十一章 新たな命
かすかに秋の気配が訪れてきた頃、蓮は6か月になった。

お座りもしっかりしてきて、離乳食も食べるようになっていた。

最近、下の前歯も生えて可愛い盛りだ。

そんな蓮を眺めていると、奏さんがふと思いついたように言った

「小春、最近月のものはきていたか・・・」

「は、え、月のものですか・・・・」

あれ?前回っていつきた?思わず奏さんを見ると

「いや、先月は夜も一度もお預けをくらってなかったなと思ってな・・・

 それに、最近よく食べてないか?」

そ、そうかも・・・いつも何か食べている気がする・・・。

「よし、病院に行くぞ!」「はい」

五月さんに蓮を預け、奏さんと病院へ行く、診察室で告げられたのは

「妊娠3か月ってところですかね。母子手帳をお願いしますね」

あっさりと妊娠を告げられた。

帰って五月さんに伝えると

「思っていたより早かったわね!次は女の子かしら!」

ルンルンした足取りで、皆に連絡しだした。

成瀬の家からは、私が安定期に入ったらお兄ちゃんの結婚の披露目をすると

連絡があった。あれから、直ぐにお兄ちゃんは凛さんと入籍した。

凛さんの親御さんは、初めは驚き反対していたらしいが最後は凛さんの意思が

固いと知り、折れたらしい。花屋さんは、辞めることになったが未練はない

と言っていた。

< 75 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop