モンスターハンタールチフェル
 そんな事をこの果てしなく広がる夜空のした、村の入り口にある大きな木の下でアレックはただ一人、輝く星を眺めながら思っていた。



 そこへ、一人の影が現れた。



「あ、ルチナか。
 どうしたんだこんな時間に……」

 木の陰から姿を現したのはルチナだった。

 アレックと同じく、青色のインナー姿で長い髪を流したままの状態で、声をかけられた事に少し驚いていた。

「た、ただ通りかかっただけよ。
 あんたこそなんでこんな所にいるのよ」

「俺は、いっぱいになった頭ん中を整理してただけ」



「ん……ほんと、この二日間大変だったわ。
 知らない事多すぎて……」

「あぁ、俺たちはまだまだ未熟だな。
 シックルも言ってたけど、浮かれてたかも知れない」

「何言ってるの。
 あれはあんたががんばったおかげでしょ?」

「いや、ルチナがいてくれたからさ。
 じゃないと俺死んでたかも」

「何言ってるのよ、あんたは……

 でもそういう事にしといてあげる」



「……強くなれるかな」

「強くなれるわよ!」



 そんな会話を二人は、この果てしなく広がる蒼色の空のしたで交し合っていた。
< 102 / 645 >

この作品をシェア

pagetop