ﾓﾝｽﾀｰﾊﾝﾀｰﾙﾁﾌｪﾙ

　そいつは頭部がありえなくボロボロになり、体のあちこちに赤い光がほとばしっていてそれは体中を流れる血であった。

　轟竜ティガレックスは怒り心頭におこり、片目だけになった赤く光る目でこちらを睨み、その場で両腕を地面に立てて顎を大きく開け放って叫んだ。

「ッガァアアアアア！！！」

　それは空気を振動させると言うより、自分の周りにあるもの全てを吹き飛ばしていると言った方が適切に思えたのだ。

　なんとアレックたちはその轟音に耳を塞ごうとする前に、爆発的な叫び声によって四人とも吹き飛ばされてしまったのだった。

　そして四人はゴロゴロと地面を転がり、とまったと思ったら今度は耳が激しく痛み、体中にも激痛が走る。

「う、うぅ…」

　四人ともどうやらダメージを負って立ち上がると、ティガレックスがアンの方を向くなり突進を開始した。


（は、早い！！）