モンスターハンタールチフェル
 思い出した記憶の中にその時の記憶もあった。



 5歳の時の話だ。

 テスタメントが町に押し寄せて来たその日、その朝に、あたしはいつも通りの朝を迎え、いつも通りの生活を送っていた。

 だが、それは、あたしが幼なじみのアレックと、3つ上のカインとの3人で公園に遊びに行った時に起こったことだった。



 ・ ・ ・



「ルチナ、遅いぞ!」

「カインが早いだけだよぉ!」

 公園の中央でまだ8歳の、今のカインをまんま小さくしたような感じのカインがいた。

 そこに身長は今よりもかなり小さいが、髪の毛の長さは地面を引きずりそうなくらい長い。

「またアレックは遅刻?! ちょっと説教が必要みたいね!?」

 小さいルチナは指であごを撫でながらそう言った。
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