モンスターハンタールチフェル
 そして、グラビモスが体をのけ反らせ、口から炎が溢れ出す。

 ブレスの合図だ。

「アレック、伏せろ!!」

「え?」

 その事にいち早く気が付いたノアが、頭を低くしてアレックに向かってそう叫んだ。



 アレックが慌て伏せたのと同時に、何かとても熱いものが上空をかすめていった。

 まるで、熔岩が頭上を流れていった感じだ。

 グラビモスの口から放たれたブレスは、一直線上を流水の如く、炎が流れるように2人の上空をかすめたのだ。

(あ、危ねぇ……)

 なんてブレスを吐きやがる。

 もう少しで真っ黒焦げにされるところだったぞ。

「とりあえず、ここはいったん退くぞ!」

「分かった……」



 ノアは元来た道を急いでかけ上がり、その後ろにアレックもついていく。

 そこへ、グラビモスのブレスがアレック目掛けて放たれたが、危機一髪のところで外へと脱出できた。
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