モンスターハンタールチフェル
 よくあんな巨大な体を支えられるなと感心させられるくらい細い足で起き上がり、カエルのような姿勢をとった後、前足を地面から放して二足歩行になった。

 龍の頭がこちらを睨み、口を少し開いて息をすると同時に聞きなれた言葉が耳に響いてきた。

『…欲シイ……滅龍士ノ…血……』

「おぉぉぉ!! 黒龍よ、偉大なる破壊神よ! この時をどれだけ待ち望んだことか……」

 ギザレフが前に歩みより、両手を掲げて黒龍に向かって語りかけていた。

「さぁ、渡そう。滅龍士の血を…… そして私の下僕となれ!!」

 そう言うと、ギザレフは台の上にある、ルチナの血が入った杯を手に取り、懐から取り出した丸い物体を中に入れ、それを黒龍に掲げた。

 すると、黒龍は口を開けて大蛇以上に太く長い舌を出し、ギザレフはそこに杯の中の血を流した。
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