モンスターハンタールチフェル
 レインはアレックを連れて、酒場の外までやってきた。

 そこは、アレックが毎晩反省会をしていたあの広場だった。

 しかし、レインは止まることなくまだ歩き続ける。

 中央の木から土手を下っていく方に歩いて行き、柵があるのも無視して跨いでいって、木々に囲まれた細いクネクネ道を歩き続けると、その先にはアレックも知らなかった幻想的な場所があった。

「……!」

 声を失うほどの光景が目に飛び込んできた。

 そこはまるで、森の生き物たちの集会所のような神聖な領域に思えて、木々の隙間からこぼれる光が何本も降り注ぎ、中央にある池に入射してこれまた神秘的なイメージをかもし出している。

 耳を澄ませば、小鳥たちの合唱があちこちから聞こえ、森の動物たちが木の間からこっそりこちらを伺っていた。
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