強すぎる彼女と優しすぎる彼

二人は自分たちの結婚式の準備が終わると龍仁の運転である場所へ向かっていた。

長い長い一本道の両サイドに広がるラベンダー畑。その奥にあるログハウスまで二人は手をつないで歩いていく。ログハウスの周りには流木で作られたアート。そのログハウスを開けるとたくさんの手作りのランプシェードが天井から下がっている。

大きな天井の窓からまぶしく光が降り注ぐ。

龍仁と佳子はこの場所へ来るのは二回目だった。

「やっぱりこの世界観はすごいね」
佳子の言葉に龍仁は天井を見上げながら
「やっぱりかなわないな」
ともらした。
ここは司が町おこしの企画で考えたイベント会場だった。