強すぎる彼女と優しすぎる彼
「桃は式の前日に北海道に来ます。午後1時につく飛行機で。」
佳子の言葉に司は自分で記したメッセージを見ながら答える。
「そっか」
その言葉に今までの司の桃への気持ちが込められているような気がした。

手作りの会場も手作りのランプシェードも全部司の気持ちが込められている。

この場所が誰からも愛されて、誰もが温かい気持ちになるのはそれだけ司の佳子への想いが温かいからだと佳子は思った。


佳子と龍仁はメッセージを書き会場を後にした。

「なんて書いたの?」佳子の言葉に龍仁は内緒と答えた。
龍仁が内緒にするならと佳子も龍仁に内緒にする。
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