強すぎる彼女と優しすぎる彼
龍仁は『一緒にいてくれてありがとう。愛してる。』と書いた。北海道へついてきてくれた佳子。いろいろな覚悟がいったはずだ。それでもついてきてくれた。
持ち前の強さで仕事も見つけて賞ももらって、今では龍仁以上に友達や知り合いも多い。
そんな佳子が隣にいてくれたから自分も新しい支社で仕事ができていると感謝していた。

佳子は『大好き。あなたも北海道も。ありがとう。』と書いた。龍仁があの時プロポーズしてくれなかったら今の自分はいない。あのままぎりぎりの状態で毎日がむしゃらに頑張り続けていたら気づけないことがたくさんある。それでも北海道に一人で来たら何もかわれなかったと思う。龍仁がいつも優しい言葉やまなざしで包んでくれていたからここまでこれた。そう感謝していた。

そんな気持ちを思い出しながら二人は手をつないできた道を歩いた。
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