強すぎる彼女と優しすぎる彼
明るい時間に家に帰るのは久しぶりだった。最近は週末も休日出勤したり自宅で仕事をしていてほとんど外出していない。

食事もレトルトで済ませたり、ひどいときは飲み物だけで済ませていた。

そんな生活をしているから肌はぼろぼろで目の下には大きなくまができている。

佳子は途中でコンビニにより栄養ドリンクとゼリーを買って自分の部屋へ帰った。

玄関を開けると夕暮れ色に部屋が染まっていてやけに寂しく感じる。
玄関で靴を脱ごうとしていた手を止めて佳子はもう一度玄関から外へ出た。

気づけば龍仁の部屋のソファに小さく体を丸める自分がいた。
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