暴走族の総長様は、私を溺愛してるらしい。
煌輝くんに体ごと向きを変えられ、無理矢理向き合わせれる形になる。

「……」

すごく、恥ずかしい…!!
机に座っているせいで、じっと見つめられる。

「も、勘弁してください…!!」

隠すように顔を手で覆うも、煌輝くんにどけられてしまう。

「菜乃…」
「……っ」

そんな、熱っぽい目で私を見ないで…っ。

だんだんと煌輝くんの顔が近ずいてくる。
あと、10㎝、5㎝…
何が何だかわからなくて、ぎゅっと目を瞑った瞬間。

「おい、西園寺!お前何してんだよ!!」
「「っ…!!」」
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