運命が紡いだ物語
私は陽向を見るなり抱き着いた。

「どうしたの、花？」

私の目から涙がこぼれていくのが自分でもわかった。

一度出てきた涙を抑えることはできず私は陽向の胸でひとしきり泣いた。

「・・ごめんね。
陽向。急に呼び出した上に・・。」

「いいよ・・。
俺は全然・・。それより、大丈夫？
手、どうしたの？」

「あっ、そうだった。」

陽向に言われて思い出した。

「え！？
忘れてたの？」

「手は全然大丈夫。
昨日ちょっとやけどしただけ。
それより・・。」

陽向は私の右手を握っていてくれた。

私は翔大と結愛の喧嘩のことを話した。

「それで結愛と翔大はさっき無事に仲直りしたんだけど・・。
なんか、不安になっちゃって・・。
私のせいで二人が・・。」

陽向はずっと聞いていてくれた。

私の背中をやさしくさすりながら・・。

不安だった本当は・・

昨日、翔大が結愛とけんかしたってきいたときから・・

自分が2人の仲を壊してしまってるって考えると怖くて仕方なかった。
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