運命が紡いだ物語
そう話してきた女性は、お母さんよりも若い30代後半くらいの女の人だった。

「えっと・・」

私はすごく動揺していた。

その人が誰だかはわからないけど、命日に来るってことはきっと父さんか母さんの知り合いだよね。

「新井さんの知人です。すいませんが、あなたは・・。」

黙っていた私の代わりに翔大が答えてくれた。

「私は新井絵里(あらいえり)の妹の望月美穂(もちづきみほ)です。」

えっ・・。

嘘でしょ・・・・

「新井絵里って誰?」

翔大は小声で聞いてきた。

「母さん」

私も望月さんに聞かれないように小声で言った。

すると、翔大は驚いたように望月さんを見た。
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