運命が紡いだ物語
「じゃあそこの公園で。」

私たちは近くの公園のベンチに座った。

「いきなり来ちゃってごめん・・。」

「大丈夫・・。
話って・・?」

私は緊張していた。

別れてから、2人で話すのは初めてだったから・・

「俺、花が悩んでいたことわかったかもしれない。」

「えっ?」

陽向の言葉で私の心臓が

ドキンと

音をたてた。

「間違えてたら本当にごめん。
花が俺と別れることを決断したのは、
花の実のお父さんが俺の母さんの担当医だったから?」

え・・

私は動揺した。

でも、もし陽向がこのことしか知らないんだったら、そのほうがいい。

すべてを知ったら陽向も今以上に傷ついてしまうから・・

そう思った私は陽向にまた嘘をついてしまった・・

「そうだよ。
私の実の父は陽向のお母さんの担当医だったの・・
ごめんね。陽向。
私が陽向に別れてって言ったのもそれを知ったから。」

「俺はもう嘘に騙されたふりはしない・・」
< 344 / 401 >

この作品をシェア

pagetop