midday crow
「ねえ、今日すること自主練だけなら私帰るよ」

椅子の背もたれの部分に肘を預けて、頬杖をついた紅羽が言った。

「んー……いいよ……。あ、いや! ちょっと待って!」

「なに?」

依然として太陽はノートと睨み合っていて、紅羽がますます嫌そうな顔をする。

「三人で合わせてみてくれ」

「……新曲を?」

「そうそう」

「なんのために」

「俺のために」

ぐぐっと紅羽の眉間にしわが寄る。
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