そして少女は兵器を討つ
「なにやってんだバカヤロ! ガキ一匹、とっととブチ殺せ!!」

男の怒号が、鋼鉄で囲われた狭い通路に響く。

それに従う数人の男が、私へ、それを向けた。

シルエットは、英文字ののTに似ていなくもない。

小さな鉛玉を目にも止まらぬ速度で打ち出すそれは、マシンガンと言った。

お祖父様が教えてくれたことだ。

まるで、花が咲いては散るような閃光が、前方で多数、吼えている。

飛来する殺気のつぶてが、走る私の目玉を抉った。

ばかりではない。

ひとつは膝を砕き、ひとつは右脳を貫通し、ひとつは肩に埋まり、ひとつは前歯をへし折って喉を突き、ひとつは腹から背中へ飛び抜け、ひとつは耳をちぎっていった。

けれど、それで私が止まることはない。

一番、私に近い男が、目に留まる。

視線が交錯した瞬間、男が悲鳴をあげた。

「なんだよ! なんなんだよお前! 死ね! 死ねよぉぉおおお!!」
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