俺様社長は、動物愛好家!?(新しく修正終了)

私は、オロオロしながら
ただ見守ることしか出来なかった。
社長は、それからも構わずに
ベルを洗い続けて最後にシャワーで
身体を洗い流した。

「フッ……ニャアアッ~!!」

お風呂が嫌いな理由は、水が怖いからと
濡れるのが嫌いだかららしい。
ベルは、凄い勢いでジタバタと手足を動かしていた。

社長は、構わずにシャワーを流し続けて
何とか洗うことに成功した。
部屋に戻ると濡れたままケージに潜ってしまい
出てこなくなってしまった。

「ベル~?もう大丈夫だから出ていらっしゃい?
毛を乾かさないと風邪引いちゃうわよ?」

私は、社長の手当てをしながらベルに呼びかけた。
しかし、まったく無反応だった。
拗ねてしまったのだろう。

「まったく。アイツは、いつになったら
風呂嫌いが治るんだ?」

「真那斗さんの方は、大丈夫なんですか?
かなり噛まれていましたが……」

くっきりと歯形までついていて
ティッシュを何枚も使ったぐらいだった。
絆創膏を貼り付けると社長は、ソファーから
立ち上がった。

社長……?

「どうなさったのですか?」

「毛を乾かさないとならないからな。
無理やりケージから出す」

えぇっ!?
そんな強引に……ってかどうやって出すの?

中に深く潜ってしまい
取り出すにも無理があるのに……。
すると社長は、ベル専用の小型のケージに
近付くと力を入れてケージを傾け始めた。

「ふざけるな。出てこい……ベル!!」

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