花とバスケと浴衣と
6.嫌がらせ?
「千花、最近変わったことない?」
数日後、珍しくミマからの誘いがあって、昼休みの教室で二人で食事をしていると、少し心配そうな顔をしたミマに言われた。
「変わったこと?特にないけど、何で?」
「んー、ないなら良いんだけど…何か最近周りが騒がしいから。」
「周りが騒がしい?」
「うん。言わなくても良いことなのかもしれないけど、知ってて黙ってるのも嫌だから言うけどさ。」
「うん。何?」
「最近、千花のことをやたら色んな人から聞かれるんだよね。」
「私の事?」
「うん。33の応援サークルってあるじゃん。あのメンバーらしき人から、千花のこと教えてって言われてさ。」
「何で?」
「私もわからないけど、友達なのかって聞かれて、そうだって答えたら、何者だって。類先輩とはどういう関係なんだって言われたんだけど、何か身に覚えある?」
「あっ…。そういうことか。」
「どういうこと?」
「それって類先輩の取り巻きっていうかファンの人たちでしょ?きっと。」
「多分ね。」
「きっと、二人でいるとこ見られちゃったからだ。」
「類先輩とつきあってんの?」
「ううん。ただ、類先輩に浴衣コンテストに一緒に出てくれって頼まれてね。」
「浴衣コンテスト?」
「うん。なんか先輩にサクラとして出るように頼まれたらしいんだけど、ペアでの出場が条件みたいで、類先輩の相手役として出てくれって。」
「何で千花に?」
「私も最初何で?って思ったんだけどね。私が類先輩の彼女になりたいって思ってないからだって言ってた。」
「は?どういうこと?」
「私さ、類先輩に近づきたいって思ってどんな人か話してみたいって思ってたけど、類先輩と付き合いたいとか、彼女にしてほしいとかそんなだいそれた事は考えてなかったんだ。」
「うん。で?」
「だから、私にならカップル役を頼んでも、勘違いされる心配ないって思ったんじゃないかな?」
「何それ。ちょっと失礼じゃない?」
「そんなことないよ。類先輩ってさ、めちゃくちゃカッコイイじゃん?だからファンとかいっぱいいて、全然知らない人に告白されたりするのもよくあるみたいでね、彼女作って合わせたりもしてたけど、それも面倒になってきたって言ってたの。」
「千花みたいだね。」
「うん。何かちょっと似てるなって思って。お互いに恋愛したいって思ってないことわかってるから、カップル役とか頼めたんだと思うんだ。」
「ふーん。」
「たとえ一日だけでもさ、類先輩にカップル役やってなんて言われたら、みんなトキメイて私だけ特別なんだ!みたいな勘違いしちゃうでしょ?それが嫌だったみたい。」
「なるほどね。で、そのことで二人で会ってたのを見られたってこと?」
「じゃないかな?この間、浴衣を見に二人で出かけた所を誰かに見られたのか、それとも、図書館のカフェで二人でご飯を食べてる所を見られたのかじゃないかな?きっと。」
「しばらく女の影がなかった類先輩に、新たな彼女疑惑ってやつだね。」
「はは。きっと、そうだね。変な恨み買わないように気をつけようっと。」
「モテすぎる人も大変なんだね。」
「ホントだね。そうだ、元々はミマに頼むことも考えてたみたいだよ。」
「え?そうなの?そんなこと言われてないよ、私。」
「フジさんに殺されるの嫌だからミマに頼むのは諦めたって言ってたよ。」
「何それ?」
二人で笑いながら、千花はミマが友達で本当に良かったと思った。自分の知らないところで、色々なことを調べられているのは気分が良いものではないが、類先輩の取り巻きが原因だとわかって、千花は少しホッとした。コンテストが終われば、類先輩と関わることはないだろうし、コンテスト直後はもしかすると、色々言われたり、嫌がらせを受けることもあるかもしれないが、千花は気にしなければ良いと、軽い気持ちで考えていた。
「でもさ、取り巻きとかファンとかからもし何か嫌がらせとかされたら、すぐに類先輩に言いなよ。」
「大丈夫。そんなことありえないよ。」
「でもわからないじゃん。類先輩のファンって結構熱狂的な人が多いって士郎さんも言ってたし、類先輩に言えなくても、私には教えてね。力になるから。」
「ありがとね、ミマ。」
ミマが心配してくれるのは嬉しかったが、千花はコンテストまで特に類先輩と会う約束もしていないし、学内で出会うこともそうないだろうと思っていたので、特に用心することもないだろうと思い、類先輩には何も連絡をしなかった。もしかすると、先日ミニブーケを買いに来たお客さんも、類先輩の取り巻きの一人なのかもしれないな、と千花は思った。
「千花、最近変わったことない?」
数日後、珍しくミマからの誘いがあって、昼休みの教室で二人で食事をしていると、少し心配そうな顔をしたミマに言われた。
「変わったこと?特にないけど、何で?」
「んー、ないなら良いんだけど…何か最近周りが騒がしいから。」
「周りが騒がしい?」
「うん。言わなくても良いことなのかもしれないけど、知ってて黙ってるのも嫌だから言うけどさ。」
「うん。何?」
「最近、千花のことをやたら色んな人から聞かれるんだよね。」
「私の事?」
「うん。33の応援サークルってあるじゃん。あのメンバーらしき人から、千花のこと教えてって言われてさ。」
「何で?」
「私もわからないけど、友達なのかって聞かれて、そうだって答えたら、何者だって。類先輩とはどういう関係なんだって言われたんだけど、何か身に覚えある?」
「あっ…。そういうことか。」
「どういうこと?」
「それって類先輩の取り巻きっていうかファンの人たちでしょ?きっと。」
「多分ね。」
「きっと、二人でいるとこ見られちゃったからだ。」
「類先輩とつきあってんの?」
「ううん。ただ、類先輩に浴衣コンテストに一緒に出てくれって頼まれてね。」
「浴衣コンテスト?」
「うん。なんか先輩にサクラとして出るように頼まれたらしいんだけど、ペアでの出場が条件みたいで、類先輩の相手役として出てくれって。」
「何で千花に?」
「私も最初何で?って思ったんだけどね。私が類先輩の彼女になりたいって思ってないからだって言ってた。」
「は?どういうこと?」
「私さ、類先輩に近づきたいって思ってどんな人か話してみたいって思ってたけど、類先輩と付き合いたいとか、彼女にしてほしいとかそんなだいそれた事は考えてなかったんだ。」
「うん。で?」
「だから、私にならカップル役を頼んでも、勘違いされる心配ないって思ったんじゃないかな?」
「何それ。ちょっと失礼じゃない?」
「そんなことないよ。類先輩ってさ、めちゃくちゃカッコイイじゃん?だからファンとかいっぱいいて、全然知らない人に告白されたりするのもよくあるみたいでね、彼女作って合わせたりもしてたけど、それも面倒になってきたって言ってたの。」
「千花みたいだね。」
「うん。何かちょっと似てるなって思って。お互いに恋愛したいって思ってないことわかってるから、カップル役とか頼めたんだと思うんだ。」
「ふーん。」
「たとえ一日だけでもさ、類先輩にカップル役やってなんて言われたら、みんなトキメイて私だけ特別なんだ!みたいな勘違いしちゃうでしょ?それが嫌だったみたい。」
「なるほどね。で、そのことで二人で会ってたのを見られたってこと?」
「じゃないかな?この間、浴衣を見に二人で出かけた所を誰かに見られたのか、それとも、図書館のカフェで二人でご飯を食べてる所を見られたのかじゃないかな?きっと。」
「しばらく女の影がなかった類先輩に、新たな彼女疑惑ってやつだね。」
「はは。きっと、そうだね。変な恨み買わないように気をつけようっと。」
「モテすぎる人も大変なんだね。」
「ホントだね。そうだ、元々はミマに頼むことも考えてたみたいだよ。」
「え?そうなの?そんなこと言われてないよ、私。」
「フジさんに殺されるの嫌だからミマに頼むのは諦めたって言ってたよ。」
「何それ?」
二人で笑いながら、千花はミマが友達で本当に良かったと思った。自分の知らないところで、色々なことを調べられているのは気分が良いものではないが、類先輩の取り巻きが原因だとわかって、千花は少しホッとした。コンテストが終われば、類先輩と関わることはないだろうし、コンテスト直後はもしかすると、色々言われたり、嫌がらせを受けることもあるかもしれないが、千花は気にしなければ良いと、軽い気持ちで考えていた。
「でもさ、取り巻きとかファンとかからもし何か嫌がらせとかされたら、すぐに類先輩に言いなよ。」
「大丈夫。そんなことありえないよ。」
「でもわからないじゃん。類先輩のファンって結構熱狂的な人が多いって士郎さんも言ってたし、類先輩に言えなくても、私には教えてね。力になるから。」
「ありがとね、ミマ。」
ミマが心配してくれるのは嬉しかったが、千花はコンテストまで特に類先輩と会う約束もしていないし、学内で出会うこともそうないだろうと思っていたので、特に用心することもないだろうと思い、類先輩には何も連絡をしなかった。もしかすると、先日ミニブーケを買いに来たお客さんも、類先輩の取り巻きの一人なのかもしれないな、と千花は思った。