瓦礫の剣士

強豪との練習に、俺の胸は高鳴りっぱなしだ。少し緊張はするけど、これを機に仲良くなれたらいいなと思っていた。

俺たちはドキドキしながら、白鴎高校の反応を見つめる。主将らしき人が口を開いた。

「フン！何で俺ら強豪がこんな名前も知らないヘボいところと一緒に稽古しなきゃなんねえんだよ！」

ピシッと空気が固まる。俺は目の前で起きたことが信じられず、尚と顔を見合わせた。尚の顔も俺と同じように強張っている。

「先輩、いいですね〜！」

「さっさと終わらせて帰ろうぜ〜」

白鴎高校の人たちは、口々にそう言いニヤニヤ笑っている。合同練習を一緒にする気など微塵も感じられない。ただ、弱者をバカにしている。

「やめなさい！いやぁ〜すみませんねぇ〜。嘘をつくなと生徒には教えていまして……」

そう言う顧問もニヤニヤ笑っている。隣にいる尚の体が震えた。

「強いからってなんだ！！馬鹿にしやがって！！」

そう言い白鴎高校の人に殴りかかろうとする尚を、俺と青羽先輩で止める。