鬼課長の魔法の義足。(11/24修正完結済み)

どうやって返事したらいいか分からずに
戸惑っていると課長が私の前に立ち
見えないようにしてくれた。課長……?

「結衣に手を出そうとするな。
彼女は、俺の恋人だ」

課長は、そう言ってくれた。嬉しい……。
だが外国人男性は、可笑しそうに
クスクスと笑ってきた。
何でそんなに可笑しいのかしら?
それに何か余裕を感じられる。

「あぁ、見ていてそうではないかなぁと思ったよ。
随分と可愛らしい子を見つけたじゃないか」

「用がないなら帰れ」

課長は、冷たく言うと私を引き寄せて
強引に行くと鍵を取り出して開けた。
だがガシッと課長の肩を掴む外国人男性。

「離せ」

「そんな冷たいことを言うなよ……日向。
俺……ホテルをとってない。
いつもの通りに泊めてくれ」

睨み付ける課長と違い、にこやかで言ってきた。
えっ?いつもの通り……?
すると課長は、さらに睨み付けた。

「お前な……いい加減に連絡なしに
突然、訪問してくるなよ!?
その上に一度あがらすと何泊して行くか
分からないくせに」

「えーいいじゃん。俺達ライバルだけど
親友だろ……?」

キレる課長とは対照的にあっけらかんとしている
外国人男性だった。えぇっ!?
ライバルと言っていたし、さっきまでの態度だと
仲が悪いと思っていたけど2人は、親友同士なの!?

「俺は、親友だと思ったことはない。
どう見ても悪友だろーが!?」

「え~せめて戦友にしてよ。
俺は、親友だと思っているけど」

アハハッと笑う外国人男性を見て
あれ?見た目は、女性の扱いにスマートな
大人の男性だと思っていたけど
中身は、意外と明るい……。

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