再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~

美桜は酔っているんだからダメだと頭では分かっていた。
だけど、好きな人を前にすると、どうしても欲望が抑えられなかった。

至るところにキスをし、身体中を愛撫していくとその度に甘い声を漏らす。
美桜の口から「初めてだから、優しくして……」なんて言われ、嬉しさのあまり身体がゾクゾクした。
好きな人の初めての男になれることに、この上ない喜びを感じた。

何度も好きだと伝え美桜と身体を繋げると、身も心も満たされた。
ヤバイぐらい気持ちよく、あっという間に快感の波に溺れていく。

美桜は痛みから俺の背中や腕を引っかいた。
その傷さえも美桜と身体を重ねた証みたいで愛しくて堪らなかった。

美桜を抱きしめて幸せな気持ちで眠りについた。
それなのに、美桜は起きたら昨日のことを覚えていなくて愕然とした。

こいつ、どこから覚えていないんだ。
普通に会話してたはずなのに。
バーでの出来事はさすがに覚えているよな。
昨日あんなに抱き合ったことも忘れ、夢だとか言い出すし。

夢にされてたまるか!
段々、腹が立って強引に結婚しようと言ってやった。
美桜は冗談だと思っていたみたいだが、俺は本気だ。
身体から始まって順番が逆になってしまったのは反省している。
美桜が昨日のことを思い出してくれるという保証はない。
それだったら美桜の気持ちを俺に向けるまでだ。

同じ過ちは絶対にしないし、美桜を逃がしたりしない。
また美桜に意識してもらうべく、唇にキスをした。
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