私の幸せ。
【1】再会は突然に。


♪~

「んっ~…。」
朝、いつも6時に目覚ましをセットしてあるからそれで起きる。

寝起きはわりと良い方で、この習慣を始めてから寝坊は殆どしなくなった。



どうも。私は檜山 雪姫-ヒヤマ ユキ-。
こないだ入学したばかりの高校1年生です。


まず、自分の準備とか朝御飯の支度をして、洗濯機を回して干す。

それから、もう一度寝室へ。


「ここ、起きて?」
ベッドで眠る、自分の何よりも大事な最も愛しい存在を優しく揺り起こす。

すると、大きくて丸い瞳をパッチリ開けて起きてくれる。


『ここ』こと、心愛-ココア-は私の娘。
彼女は今年3歳になる明るくて真っ直ぐな女の子。

そんな彼女の存在に、愛らしさに親バカながら日々癒されている。


彼女こそ、中学2年生の時に別れた彼が残してくれたたった1人の私の家族。



「ここ、ご飯食べようね。」
「ゆーちゃん。」
ここを抱き抱えてリビングに行き、ご飯を食べ着替えさせて、ここの荷物を準備したら戸締まりをして家を出た。


向かうは、幼稚園。
ここを見てもらえる家族も親戚もいないので、学校にいってる時間帯は家の近所の幼稚園に預かってもらう事になっている。

本当はまだまだ幼いここの傍に居たいんだけどね。
子供の成長は早いって言うし。

父親や祖父母が居ない分、記録とかしっかり残して見守っててあげたいんだけど。


だけど、それには私自身が高校ぐらいはちゃんと卒業しといた方がここや自分の為にもなると思って泣く泣くそうする事にした。

だけど、大学に行く気はない。


何で今年17歳なのに高校入学なのかというと、出産や子育てで1年受験を見送ったから。

後悔はしてないけど。


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