惑星のダンス
「……ハムスター?」

の、ぬいぐるみ。手のひらサイズで、つぶらな瞳をしている。

「いつのまに」

「休憩中に」

「わざわざ、なんで?」

「それより」

天が不満そうに見下ろしてくる。小首を傾げると頬を膨らませた。

「お礼の言葉の一つや二つ、言ったらどうなんだ」

「……横暴」

「なんだと」

勝手に買ってきて勝手に感謝を要求するのは横暴と言って違いないと思うが。

ハムスターのぬいぐるみ、柔らかくて触り心地がいい。どことなく温もりも感じる。

「……ありがとう」

そう言うと、天はびっくりしたような顔をして、目を泳がせていた。

礼だのと先に言ったのはそっちなのに、と冷めた目に戻った愛は、今自分が微笑んでいたことには気づいていなかった。
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