Breath

私が急いでいると勘違いしたスタッフさんが、すぐに列の後ろに入れてくれた。

そんな気を遣わなくていいのに…と海咲を見ると、海咲はニヤニヤしていた。

順番はすぐに回ってきた。

結翔は、すごくびっくりした顔をして私を見た。

「違うよ、海咲が勝手に…」

何が違うんだか…

私は笑ったつもりだったけど、多分上手く笑えていなかったと思う。

結翔、私、海咲、楓大くんの順に並んで写真を撮った。

この時のことは、緊張して全く覚えていない。

結翔とろくに目を合わせないまま、撮影は終了。

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