願い婚~幸せであるように~
茅島さんが私の下の名前を口にしたとき、沢田さんが早奈子さんに状況を告げた。
茅島さんに軽く会釈をして、早奈子さんとエレベーターに向かう。私は茅島さんに名前で呼ばれたことがあったのかと、遠い記憶を呼び起こすがなにも出てこない。
今はそんなことを気にするよりもここに来た目的のことを第一に考えなくてはいけない。だから、気になるけど、気にしないようにしなくてはと気持ちを切り替えた。
住宅事業部は十階にあって、エレベーターを降りるとそこにひとりの男性が待っていた。
「山口さん、お待たせしてすみません。体は大丈夫ですか?」
「いえ、とんでもないです。病気ではないので大丈夫ですよ。でも、気にかけていただき、ありがとうございます」
「では、こちらへどうぞ」
中肉中背で30代前半くらいの加藤さんは優しそうな顔立ちに、優しそうな声をしていた。この人、絶対にいい人だと感じる。
案内されたミーティングルームに入る。長方形の白いテーブルに八脚の椅子があり、角にはテレビが設置されていた。
奥にある窓からは外の景色が見える。
茅島さんに軽く会釈をして、早奈子さんとエレベーターに向かう。私は茅島さんに名前で呼ばれたことがあったのかと、遠い記憶を呼び起こすがなにも出てこない。
今はそんなことを気にするよりもここに来た目的のことを第一に考えなくてはいけない。だから、気になるけど、気にしないようにしなくてはと気持ちを切り替えた。
住宅事業部は十階にあって、エレベーターを降りるとそこにひとりの男性が待っていた。
「山口さん、お待たせしてすみません。体は大丈夫ですか?」
「いえ、とんでもないです。病気ではないので大丈夫ですよ。でも、気にかけていただき、ありがとうございます」
「では、こちらへどうぞ」
中肉中背で30代前半くらいの加藤さんは優しそうな顔立ちに、優しそうな声をしていた。この人、絶対にいい人だと感じる。
案内されたミーティングルームに入る。長方形の白いテーブルに八脚の椅子があり、角にはテレビが設置されていた。
奥にある窓からは外の景色が見える。