ママの手料理
この家に来てからまだ2日しか経っていないけれど、そんな浅い日数でも彼らが本当の家族の様にお互いを信頼しあっていて、だからこそずっと雰囲気が明るいのは私にも分かった。


「おー伊織!おはよう!」


「んーおはよ、……あ、しおりちゃん?え?…ごめん、紫苑ちゃんか!おはようー!」


「相変わらず人の名前覚えるの苦手だよねー」


「うるさいな、これでも大学行ってたんだから馬鹿にしないで?てかさ、家に女子が2人も居るのって良いね!」


「俺が男で悪かったな。次からは俺を銀子ちゃんって呼んでも良いぞ」


「だーかーらー、気持ち悪いから急なキャラ変はやめてって言ってるんだけど?あーなるほど、君には耳が無いんだね」


髪の毛が鳥の巣の様になった伊織さんや、続いて現れた仁さんを含む会話が、聞いているだけで凄く楽しくて。


今日の仁さんは、赤と白のストライプ柄のリストバンドを付けていた。


「ほら仁、オムライスにケチャップでハートマーク描きな!」


そして、笑美さんから受け取ったオムライスを片手に椅子に座った仁さんに、伊織さんがにやにやとした笑みを浮かべながら話し掛けた。


「あんまり調子乗ってるとどうなるか分かっててその発言してるのかな?」


そう言いながらも、ちゃっかりとケチャップで大きくハートマークを描いている辺り、仁さんは相当な自分好きだ。
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