ママの手料理
「事の発端は君なんだよ航海、自覚してる!?」


恐怖心を呼び起こさない顔で怒る仁さんに、


「すみません、これ凄く美味しくて」


答えにならない返事をしながら、サングラス越しに美味しそうに目を細める航海。


「……何かもういいや」


「っ、あ、あはははははっ………!は、鼻からっ、…ラーメン!ラーメン!」


「ラーメンばっかり言ってないで、チャーハンもあるからね!皆どんどん食べて!」


すぐ近くで大爆笑している人が居るにも関わらず、湊さんだけはまるで空気を読まないで食べ物を勧めるものだから。


「湊さん最高です、……!」


今日は伊織が居ないものの、家族の揃ったリビングでは沢山の笑い声が響いていた。







それこそ、前までの家族を失った悲しみが少し和らぐ程に。





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